何かを変えなきゃ変われない!

あの時、わたしは強く変わりたいと思った。
少なくとも、このまま歳を取っていくのは違うと思った。
何でも良かったのかもしれない。でも、行政書士になって本当に良かった。

わたしが行政書士の勉強を始めたのは27歳の時。当時は、会社で営業事務と役員秘書を兼任していた。と言っても小さな会社で、事務の仕事では一番下っ端だし、役員秘書といっても雑用を言いつけられるだけ・・・。

そもそも自分を出すのが苦手で、いつも誰かが立てた人差し指にとまってた。もっとこうしたいと思っても、思うだけで考えはまとまらない。そもそも東京に出てきたのだって、彼氏が行くっていうからついてきたわけだし。意味もなく、だらだらした日々を3年も続けてた。

そんなある日、他の事業部から、彩さんが異動してきた。頭がよくて、見た目もきれいで、後輩には恐れられながらも尊敬されている。トップにも一目置かれている。性格は明るいわけではなく、一匹狼という感じ。でも、仕事のチームワークは乱さないし、不思議なカリスマ性を持っている。合コンとかには誘いにくい。彩さんは、わたしを島谷ちゃんと呼んでた。

後からお互い気づいたことだけど、実は彩さんとわたしは同じ歳だった。なんで、こうも違うんだろう。なんてわたしって情けないんだろう・・・。自己嫌悪に陥ってしまった。彼氏に話してみると、「お前はそのままでいい」って言ってくれる。だけど、なんだか気持ちのもやもやが晴れない。

彩さんと親しくなると、とても気さくな人だと気づく。仕事のことや生き方について話すときは、いつもより少し情熱的になる。とにかくいつも素敵な人だ。二人で食事をする機会があったとき、どうすれば、彩さんみたいになれるのか聞いてみた。すると、「企画書を書いたよ」「営業状況をレポートにまとめて報告しているよ」「気づいたことはすぐに改善するよ」「自分の時間を使って仕事のことを考えるよ」・・・と、次々に教えてくれた。

そっか、やっぱりわたしより相当努力しているんだ。そのとき、わたしの仕事の話を相談したら、具体的に何をどうしたらよいのかまで提案してくれた。彩さんに言わせれば、やりたい仕事をやらせてもらえないと愚痴をこぼすのは、やることをやっていない人の言うことらしい。まさにその通り。彩さんは、今のポジションを自ら作り上げていた。

で、わたしはどうしたかというと、結局何もしなかった。彩さんの言うことは理解したけれど、自分にはそれを実行する能力がない。できない。きっと彩さんは、せっかく親身に相談ののってあげたのに、あいつ何にもしない・・・って思ってたんじゃないだろうか。

でもわたしに転機が訪れる。というか、彩さんに転機が訪れる。なんと年収100万円以上プラスという条件をのんで、他社に抜かれていったのだ。わたしが再び何か変わらなきゃと決意したのはその時。甘えていちゃだめだ。自分が動かなきゃ。変わらなきゃ。

わたしは真っ先に会社を辞めることを考えた。新しい場所に行きたかったから。でも、人の言うことをつい聞いてしまうわたしの性格では、どこに行ってもきっと同じことを繰り返す。するとたまたま、テレビの再放送でカバチタレが。直感的にこれだと思った。知識を身につけて、それを武器に戦うんだ!彩さんみたいにビジネスのセンスはないかもしれない。でも、自分の時間を使って努力するのはわたしにだってできる。

そして、会社を辞めずに、自分の時間を使って勉強を開始。試験合格後、行政書士として働き始め、現在に至る。

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